腾博会官网9885

图片

logo

 


東京海洋大学が新たな海洋開発人材育成の取り組みを実現していくために、先代の汐路丸と青鷹丸が担ってきた船舶職員養成及び海洋環境教育の機能を統合し、さらに海洋開発分野の教育機能と災害支援機能も付加した汐路丸Ⅳ世を建造し、腾博会官网98853年10月14日より本学での運航を開始いたしました。新しい汐路丸は、前述した両船の機能に加え、最新の海洋環境観測設備を装備しています。


  • 総トン数    :775トン
  • 長さ(全長)  :60.73m
  • 幅(型、登録) :11.10m
  • 深さ(型、登録):6.50m(船楼甲板)
  • 航行速力    :12ノット
  • 定員      :70名

主要観測機器配置図 ARRANGEMENT OF MAJOR SURVEY EQUIPMENT

主要観測機器配置図

本船の機能?特徴

本船は、海洋科学技術の高度な教育、船員候補生や海洋資源専門家のための訓練、および、海洋生物学や海洋学の研究活動などに対応可能なように設計されている、最新の練習船です。

海洋開発人材の育成機能 学生44名の乗船を可能とし、動くキャンパス?動く研究室として、海洋開発に関わる教育を船上にて実践する。
海洋開発人材の育成機能
学生44名の乗船を可能とし、動くキャンパス?動く研究室として、海洋開発に関わる教育を船上にて実践する。
DPオペレータ実習 DPオペレータとしての操船実習、及び、オペレータに必要な機器を装備し、その特性等にに関する教育を行う。
DPオペレータ実習
DPオペレータとしての操船実習、及び、オペレータに必要な機器を装備し、その特性等にに関する教育を行う。
AUV、ROV実海域運用実習 Aフレームや各種クレーンを備え、機材整備、実海域投入、回収後のい整理等の実運用に関する実習を行うと共に、データ取得と解析が行える観測室を備える。
AUV、ROV実海域運用実習
Aフレームや各種クレーンを備え、機材整備、実海域投入、回収後のい整理等の実運用に関する実習を行うと共に、データ取得と解析が行える観測室を備える。
海洋開発プラットホーム、自立化船安全教育、遠隔操船教育 高度化、自動化の進む海洋開発、船舶運航技術、安全等、海洋に関わる各分野の教育機能を有する。
海洋開発プラットホーム、自立化船安全教育、遠隔操船教育
高度化、自動化の進む海洋開発、船舶運航技術、安全等、海洋に関わる各分野の教育機能を有する。
統合的海洋環境観測、海底資源探査観測実習 CTD測定装置?ソムナードームを備え、海洋環境、海底資源、海洋低に関する知見と共に、現場観測技術の習得、観測時の操船技術の教育を行う。
統合的海洋環境観測、海底資源探査観測実習
CTD測定装置?ソムナードームを備え、海洋環境、海底資源、海洋低に関する知見と共に、現場観測技術の習得、観測時の操船技術の教育を行う。
海洋環境、経済性を考慮した推進システム ハイブリッド推進装置を備え、排出ガスの抑制と燃費向上の両方を実現した推進システムを装備し、海洋環境への影響を最小限に留める運航を可能とする。
海洋環境、経済性を考慮した推進システム
ハイブリッド推進装置を備え、排出ガスの抑制と燃費向上の両方を実現した推進システムを装備し、海洋環境への影響を最小限に留める運航を可能とする。
教育のための全国共同利用拠点 全国の海事?海洋系カリキュラムを有する大学の教員?学生の幅広い教育に利用できる性能を有する。
教育のための全国共同利用拠点
全国の海事?海洋系カリキュラムを有する大学の教員?学生の幅広い教育に利用できる性能を有する。
災害発生時の支援機能 被災地へ海上から支援を行えるように、必要物資、水、燃料等を運搬?供給できる性能を有する。
災害発生時の支援機能
被災地へ海上から支援を行えるように、必要物資、水、燃料等を運搬?供給できる性能を有する。

建造記録

1.監督室での打ち合わせ

造船所内の監督室で打ち合わせ。船主(東京海洋大学)側である建造委員の教員と、造船所エンジニアとの細やかなコミュニケーションの積み重ねが良い船を建造する最大の鍵なのです。

2.ブロック検査

新汐路丸の船首に近い2つの二重底ブロックの検査を行いました。鉄板で覆われた迷路のような空間を四つん這いになって進み、溶接個所を丁寧にチェックします。

3.スターンスラスタの検査

スターンスラスタは船体を横方向に移動させるための特殊なプロペラです。岡山にあるプロペラメーカー(ナカシマプロペラ)でその動作試験が行われました。

4.バルバスバウのブロック建造

バルバスバウ(船の一番先端の部分)のブロックが建造が着々と進んでいます。分厚い鉄板が美しい局面に加工され、つなぎ合わされていきます。船が進む時に一番大きな圧力が加わる大切なブロックです。

5.メインプロペラ

新汐路丸のメインプロペラがついに登場。4翼の可変ピッチプロペラです。4枚の翼の角度を変えることで(詳しく知りたい方はスターンスラスタのページをご覧ください)、プロペラの回転方向を反転させなくても前進?後進がスムースに切り替えられる便利なプロペラです。

6.推進電動機

プロペラを駆動する電動機の性能試験を行いました。通常運転ではあり得ないほどのスピードや力を加えてもなお、異常なく運転できることや、高電圧を加えても壊れないことを実験的に確かめます。

7.立会試験(インバータ)

搭載予定のインバータセットが完成し、その性能確認のため、岐阜県の大洋電機さんを訪問しました。パネルの中にはインバータモジュールを始め、遮断器やコンタクタ、各種制御装置がギッシリです。一見地味ですが、マニアにはたまらない装置です。

8.ソナードームと気密試験

新汐路丸には各種海洋環境を計測するたくさんの観測機器が搭載されます。 それらのセンサーは船底から突き出したソナードームに配置されます。

写真右下に圧力ゲージが取り付けられていますが、ソナードーム内の 気密が保たれているか、中に空気を充満させて圧力低下がないか確認します。
また溶接箇所から空気の漏れは石けん水をかけて確認します。

9.測定?調整の立合い  主機関

新汐路丸の主機関(メインエンジン:推進用のエンジン)の組立が完了し、運転に関わる調整が進んでいます。この後、さらに調整が続けられ、12月に陸上公試(機関メーカーの出荷前検査)が行われる予定です。陸上公試が完了すると、機関の塗装等が行われ、いよいよ造船所への出荷準備が始まります。

10.主配電盤の立会試験

発電機から船内で各種電気機器に電力を安全に分配する設備を配電盤と言います。一見地味ですが、とても大切な設備です。その性能試験を山口県のJRCSさんの工場で実施しました。

11.ラインホーラーの立会試験

海洋観測機器等を丈夫なワイヤーで吊り下げ、水深800~1000mまで下ろして利用することがあります。観測機器が捉えた未知の世界のカケラを引き上げる装置、それがラインホーラーです。

12.機関制御盤の立会試験

大型エンジンを含む大規模システムを制御し、その運転状態を常時細かく監視するのが機関制御盤。この世に完璧なモノは無いし、故障しない機械も無い。だから世界は愛おしい。そんなエンジニア魂こそが "エンジンや周辺機器のわずかな異変" も見逃さないのです。

13.ウィンドラスの立会試験

船は海を力強く走るだけではありません。時には錨(いかり。アンカーとも言います)を海底に下ろして海上で休みます。錨とその鎖はとても重いので簡単に引き上げることは出来ません。そこでウィンドラスの登場。海底に突き刺さった錨を軽々と引き上げます。

14.減速機の立会試験

日立ニコトランスミッション様の大宮事業所にて、減速機の立会試験を行いました。汐路丸Ⅳ世は主機関(推進用エンジン)と電動機(推進用モータ)を併用してプロペラ動力を得るため、それぞれの回転数に合わせた歯車が減速機に内蔵されています。主機関と電動機からのアツいパワーを受け止め、必死に歯を噛みしめながらプロペラを回してくれる重要な構成機器です。

15.機関室の主機周り工事

機関室最下段の主機周りで機器を支える金具の取付けが進んでいます。写真中央の台形をした架台は電動推進機を載せる台です。その上の作業員が立っているところが、主機を載せる台、その左の赤い工具箱の下が、発電機原動機の台になります。

16.CTDウィンチの立会試験

CTDとは海水の電気伝導度、温度、水深を計測するための海洋観測には欠かせない装置。これを所定の水深まで下ろしたり、引き上げたりする装置がCTDウィンチです。海洋を理解するための研究はこうした一見地味な装置が正常に動作してこそ、なのです。

17.Aフレームの立会試験

Aフレームは船尾に設置される大型クレーンの一種で、調査船等によく見られます。海中の生物資源や、海底資源調査に使う大型の機材を曳航したり、水中探査ロボット降下/揚収する時に用います。永らく「航海実習」、「新技術の研究開発」に携わってきた汐路丸Ⅰ~III世。その歴史を引き継ぐ汐路丸IV世に「海洋調査」というミッションが加わったことを印象付ける設備、それがAフレームです。

18.船底タンク

大型エンジンや、発電機、電動機、熱交換器、空気圧縮機... そういった大型機材が所狭しと並ぶ機関室。その下に燃料油や潤滑油を貯めておくタンクがあります。船体の強度を保つため、狭い空間にいくつもの壁があります。いつかは機械音や波の音が響き渡るタンク。今は暗く静かな空間が出航の時を待っています。

19.地殻変動観測装置の立会試験

ご存知の通り、日本周辺は太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北米プレートがぶつかりあうホットスポット。目には見えなくても、プレートの移動により日本列島は少しずつ動いています。このプレートの移動速度を観測する計測器が「地殻変動観測装置」です。汐路丸IV世は地球のメカニズムを解明する最先端の研究にも貢献します。写真は、地殻変動観測装置の一部である音響送受波器と呼ばれる部分です。その他にDA/ADを司る部分と、コントロール?記録する部分などは観測室に設定されています。

20.メインエンジン

ついに汐路丸IV世のメインエンジンが仕上がり、群馬県のIHI原動機さんの工場にて性能確認の試験を行いました。パワーのわりに、思ったより小ぶりなボディに少し驚きました。磨き、鍛えられた鋼鉄のボディのメカメカしさに惚れ込んでしまいます。これまで見てきたどの機械よりも「生命」を感じるのは、燃料の爆発燃焼がもたらすエンジンの鼓動ゆえでしょうか。この重低音が汐路丸の息吹となる日が次第に近づいています。

21.主発電機立会試験

ヤンマーパワーテクノロジー株式会社の尼崎工場にて、主発電機の立会試験を行いました。主発電機は船内のあらゆる電気機器の動力源であり、ライフラインとしても重要な役割を担っています。どのような負荷状況であっても一定電圧、一定周波数を出力してくれる律儀な機器です。主発電機はディーゼルエンジンとオルタネーターから構成されおり、機械工学と電気工学を両輪として駆動されます。排気などで周囲も温めますが、エンジニアの気持ちも熱くしてくれる機器です。

22.ブロック搭載

これまで少しずつ作られた船体のブロックが船台に搭載され、船の形が出来始めています!
何10トンもある鉄のカタマリが、巨大なクレーンで吊り上げられ、数mm以下の精度でくみ上げ、つなぎ合わされていきます。造船所のエンジニアの皆さんの丁寧な仕事と細心の注意により、鉄板に息吹が吹き込まれています。

23.メインエンジン搭載

ついにメインエンジンが搭載されました。意外と小ぶりなボディですが、パワーは十分。信頼性も実績もある機種で、新汐路丸の安定的な推進力を生み出します。

24.推進電動機が搭載されました

新汐路丸で推進力の一翼を担う電動機が機関室区画に据え付けられました。
見た目には小さなボディですが、海洋観測する際の推進力を生みだします。

25.減速機も搭載

メインエンジンが生み出すエネルギーが減速機を通じて高トルクに変換されます。この力で大きなプロペラを駆動し、大きな船体が推進力を得ます。

26.軸発電機が据え付けられました

軸発電機とは、メインエンジンのパワーを電力として取り出すための特別な発電機です。出入港時に駆動するスラスター用の電力をたっぷりと供給してくれます。

27.船体の一部はアルミ製!?

一般に大型船は荒波に叩かれても壊れないよう、分厚い鋼鉄の板を溶接して建造されます。新汐路丸も海水に接する部分は鋼鉄製です。一方、海面より上の構造物をアルミ製板にすることで、軽量化でき、安定性が増します。塗装前のアルミはピカピカして一見きれいですが、溶接が難しいので、慎重に作業が進められています。

28.ウィンドラスを待つ

以前紹介した「13.ウィンドラス」(巨大な錨を巻き上げる力持ちな装置)がここに設置される予定です。何のヘンテツも無い台ですが、船の安全を守る大切なポジションです。

29.ファンネル

ファンネルはメインエンジンや発電機エンジンから出てくる排気ガス配を寄せ集めた部分で、いわば集合煙突です。ファンネルは単に煙突としてだけでなく、船の外観に個性を与える大切な要素です。

30.非常用発電機

万が一、停電が起きると船内は真っ暗になるだけでなく、航海に必要な通信機器が使 えなくなり、危険です。そんな事態に陥っても、無線機器や舵取り装置等にすばやく 電力を供給してくれるのが、この非常用発電機。出番が無いのが一番ですが、イザとい う時の守護神なのです。

31.大学名のペイント

ついに上部構造物(海水に触れない部分)の一部にペイントが施され始めました。さわやかな白地にブルーの東京海洋大学のロゴが映えます。

32.満載喫水線標が取り付けられました

喫水とは、水面より下に沈んでいる船体の深さを表します。船は積んでいるモノの重さや、海水の水温等によって喫水が浅くなったり深くなったりします。満載喫水線標とは、ここに水面が来るまで船体が海水の中に入っても航海の安全に支障が無い、ということを示すマークです。

33.高圧放水で水密確認

海の波が高い時や、船体が大きく横揺れした時には、船体の下の方の窓が一瞬、水面より下になることがあります。その水圧が加わっても窓から水が入ってこないことを確認するためのテストが行われました。もちろん、高圧水を直接噴射してもビクともしません。

34.犠牲電極

船体は分厚い鋼鉄製です。これが海水に常時接しているわけですから、放っておけば少しずつ錆びていく運命にあります。犠牲電極はこれをくい止める大切な役割を果たします。大学の講義ではその原理についても学びます。

35.レーダーマスト

どんなに濃い霧の中でも、土砂降りの雨の中でも、船の周囲の様子を正確に把握することは安全な航海に欠かせません。マストと呼ばれる船の一番高いところには、最新鋭の様々な種類のレーダー装置、計測装置が所狭しと配置されています。

36.重査が行われました

船は波や風などの影響で傾いても、元に戻ろうとする力が自然に働くよう設計されています。この性能を確認するのが重査(じゅうさ)です。2トンの重量物を船の上で動かして、その時の傾きを精密機械で計測し、計算が行われます。

37.命名?進水式が挙行されました

腾博会官网98853年3月22日ジャパン マリンユナイテッド(株)横浜事業所磯子工場にて、本学の練習船新汐路丸の命名?進水式が挙行されました。 →こちらのページもご確認下さい。

38.A60防火壁

船は建物と同様に、火災が全体に広がらないよう、随所に防火壁が設けられています。これにより、全焼を防ぎます。A60防火壁は隣の区画で火災が起きても、最低でも1時間は、その炎や煙が貫通して入ってこないよう工夫されています。また炎にさらされていない側の壁温度が極端に温度上昇しないように特別な防熱材が施されています。

39.電線、電線、電線!

新汐路丸の船内には最新の装置が所せましと配備されます。推進電動機、スラスター、計測装置、分析装置、観測装置、冷却装置、加熱装置、遠心分離装置、ポンプ、空気圧縮機、レーダー、通信装置、舵取り装置、エアコン、照明、調理器具、汚水処理装置、造水装置、膨大なセンサ装置... これらは全部、電力を必要としており、電線で接続されます。壁や床、天井など目立たないところに大量の電線が設置されていきます。

40.航海船橋

ここは航海船橋(こうかいせんきょう)。船の安全運航に必要な様々な操縦装置、無線通信装置、レーダーなどが所せましと据え付けられていきます。もちろん、気象状態や船体の状態を把握するための各種センサー情報も集約されます。

41.機関制御室

ここは機関制御室。機関室内に据え付けられているあらゆる機械?装置の運転状態が手に取るように把握できる集中監視?制御指令室です。右奥に見えるのが発電機制御盤、左手前が機関監視制御パネルです。

42.係留

新汐路丸は3月に進水してからずっと海水に浮かんでいる状態です。船内工事(艤装工事ともいいます)中、強い風雨にさらされても流されたり、岸壁にぶつかったりしないよう、複数の太いロープ(ホーサーとも言います)で係留されています。

43.マンセル7.5BG7/2

エンジンを含め、船に搭載される大型機器の多くが、写真のようなペールグリーンに塗装されます。特に多用されるのが、「マンセル7.5BG7/2」という型式で呼ばれる色です。以前、メインエンジンを紹介した時は赤色の塗装でしたが、今はペールグリーンに模様替えし、機関室の中央に据え付けられています。この色合いは刺激が少ない、ということで好まれて使われるようです。

44.断熱材

船体は鋼鉄の板で作られます。海水に接している部分や外気に触れている部分は、冬場、かなり冷たくなります。これにより船内の暖気が損なわれないよう、様々なところに断熱材が施されています。特に居住空間にはたっぷりと断熱材が使われています。

45.断熱材 -その2-

大型のメインエンジンや発電機エンジンが運転している間、機関室内の温度は高くなります。一方、壁の外は海水ですから、壁面近くはかなり空気が冷やされます。これにより機関室で大量に結露が発生すると様々な問題の原因となります。また、機関室の熱が船内の居住空間に直接伝わると、冷房が大変です。そこで、機関室の天井や壁にも特殊な断熱材が施されます。同時に大きなエンジン音が伝わりにくくもなります。

46.天井裏

機関制御室の天井板の裏側には太い電線が縦横無尽に通っています。太い電線群が幾重にも層をなして整然と高密度に布設されている様子は圧巻です。

47.汐路丸船員による確認

船の運航のスペシャリストである、現汐路丸の船員による建造状況の確認も随時行われています。この日は、船長、1等航海士、1等機関士による検査が行われ、学生居室の壁、天井裏の配線、各種機器の据え付け状況の確認が行われました。

48.浮きドック

現在、建造中の汐路丸は浮きドックに入っています。浮きドックとは浮き沈みできる凹型の巨大な構造物です。タンク内に膨大な海水を入れると両側の壁を半分程度残して沈みます。そこへ浮いている船を導き入れます。その後、タンク内の海水を吐き出すと、浮きドック自体が導き入れた船ごと浮き上がります。進水以降、汐路丸の船底に付着した海藻や貝類をきれいに取り除きます。

49.クレーンの動作確認

本船には10mのリーチを持つクレーンが設備されており、その動作確認が行われました。0.95tonの重りを吊り上げて移動させる動作を繰り返し、正常であることが確認されました。

50.教室

船内の教室には白い長机と鮮やかなブルーのベンチシートが取り付けられました。教室の周囲には複数の角窓を設けることで、船体構造強度を維持しながらも、たくさんの自然光を取り入れられるよう工夫されています。

51.制御動作確認

本船には全部で3つのサイドスラスターが設備されています。これらを船橋(せんきょう)で起動し、パワーの制御が正常にできるかどうか、確認が行われました。いよいよ来週には1回目の海上公試。あらゆる機器の動作状態が慎重に確認されています。

52.軸駆動発電装置の負荷試験

【動画】軸発を駆動している際の主機の様子(YouTube)です。

新汐路丸にて,軸駆動発電装置(通称,軸発)の負荷試験が行われました。軸発は主機によって駆動されており、船内では主機に次ぐ馬力を有しているパワフルな装置です。スラスタへの電力の供給源として,主に出入港時に威力を発揮します。

53.ボンク

ボンクとは船の用語でベッドのことを指します。学生諸君の各部屋に落ち着いた色合いの木目調のボンクや棚が設備されています。この後、マットレスが入り、カーテンが取り付けられていきます。

54.木甲板

調査練習船らしさの1つが、この木甲板(もっこうはん)です。一般家庭に見られる「フローリング」と異なり、強い紫外線にさらされても、海水がかぶっても大丈夫。外の通路や作業スペースの床材としてビッシリと敷き詰められています。

55.いよいよ海上公試

ついに新汐路丸の海上公試がスタート。仕様書通りに建造され、性能を発揮できるかを確認する試験航海で、全部で4回(計12日間)も航走します。航海計器や操船性能、エンジンや発電機などの重要機器はもちろん、観測機器、空調、調理室、シャワー室、トイレに至るまで、あらゆることが確認されています。

56.カーテン

ボンク(船の用語でベッドのこと)に優しい色のカーテンが取り付けられました。鉄板を切って組み立て始めた時からは想像もできないほど、居住空間として充実しはじめています。

57.洗濯機もあります

実験や実習、研究活動で本船に乗船する時、何日も航海することがあります。当然、生活する上で洗濯機も必要です。ランドリースペースは女性用と男性用、別々に設備されています。

58.栄養塩自動分析装置
(オートアナライザー)

海の植物プランクトンの成長に必要な窒素、リンなどの栄養塩濃度を正確に測定する装置です。植物プランクトンの光合成は、温暖化や水産資源の動向に密接に関わっており、その駆動源である栄養塩の正確な分析はとりわけ重要です。海洋学に関する実習や研究で大いに活躍する予定です。

59.CTD

海洋観測には必須の装置の1つ。専用のクレーンで船外へ振り出し、深海に向かって降ろして使います。CTDとはConductivity Temprature Depth profilerの略で、電気伝導度、水温、水深を計測する装置であることを意味します。知られざる海の中の世界を描き出す、海洋科学者の相棒です。

60.多段開閉式ネット(MOCNESS)
の動作試験

海の深さとプランクトンの種類や量にはどのような関係があるのか。これを把握することは海洋生物学にとって重要です。この多段開閉式ネットは、様々な深さで捕集網を開閉することができるため、プランクトンの分布を詳細に把握できます。

61.第4回海上公試終了!

全4回にわたって行われた海上公試が無事に終了しました。第4回では、本船に搭載される特殊な海洋観測機器、高感度センサ類の動作確認が入念に行われました。来月の完成引渡しに向けて時間が限られてきましたが、造船所やメーカーの技術者の方々はもちろん、汐路丸乗り組み員、建造担当の教員も一丸となって調整作業が進められています。